ペットの遺体の処分方法|自治体の引き取り・費用が出せない時
最終更新日:2026年7月23日(内容を全面的に見直しました)
ペットのご遺体を引き取ってもらう方法は3つです。①市区町村(自治体)に依頼する、②民間業者の合同火葬に出す、③自宅の敷地に埋葬する。いちばん費用がかからないのは①で、無料〜数千円程度が目安。逆に、河川・山林・公園・他人の土地に置いてくることだけは、廃棄物処理法違反にあたります。
「遺体を破棄する方法」「遺体を捨てる方法」——そう検索してこのページに辿り着いた方もいると思います。お金が用意できない、体が動かない、深夜で誰にも相談できない。事情はさまざまです。ここでは説教をしません。いま手元にお金がなくても、合法で、その子を粗末に扱わずに終えられる方法だけを、順番に書きます。
先にひとつだけ。今日じゅうに決めなければならないことは、ひとつもありません。保冷さえできていれば、役所への連絡も業者への電話も、翌朝で間に合います。
ペットの遺体の処分・引き取り方法は3つ【費用の早見表】

選択肢を、費用の安い順に並べます。費用は自治体・業者によって幅があるため、あくまで目安として見てください。
| 方法 | 費用の目安 | お骨 | 連絡先 | 受付 |
|---|---|---|---|---|
| 自宅の敷地に埋葬 | 0円 | ― | 不要(自分の土地に限る) | いつでも |
| 自治体に引き取りを依頼 | 無料〜数千円程度 | 原則返らない | 市区町村の環境課・清掃事務所など | 平日の日中が中心 |
| 民間の合同火葬 | 個別火葬より安い(体格で変動) | 返らない(合同墓へ) | ペット葬儀社・霊園 | 24時間対応の社もある |
| 民間の個別火葬 | 合同火葬より高い | 返る | ペット葬儀社・霊園 | 24時間対応の社もある |
| 河川・山林・公園・他人の土地に置く | 不可 | ― | ― | 廃棄物処理法違反 |
この表でいちばん見てほしいのは、「0円の選択肢」と「無料〜数千円の選択肢」が、いちばん上に2つ並んでいることです。お金がないから捨てるしかない、という状況ではありません。
やってはいけないのは1つだけ——外に置いてくること
先に、やってはいけないことを事実として書いておきます。感情的に責めるためではなく、後から警察や自治体から連絡が来る事態を避けてもらうためです。
動物のご遺体は、法律上「一般廃棄物」に分類されます。これを定められた方法以外で捨てると、廃棄物処理法の不法投棄にあたります。罰則は5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(その両方が科されることもある)と、決して軽くありません。
具体的に、次の場所はすべて不可です。
- 河川敷・川・海——水源の汚染にもつながります
- 山林・雑木林——所有者のいない山はほとんどありません。国有林・私有林のどちらでも違反です
- 公園・空き地・道路脇——発見されて通報されるケースが実際にあります
- 他人の敷地・畑・貸農園——土地の所有者の許可があっても、自治体の条例で禁じている地域があります
- 賃貸物件の庭・共同住宅の敷地・借地——自分名義の土地ではないため埋葬できません
- ごみの集積所にごみ袋で出す——集積所への排出を認めている自治体はまずありません。必ず窓口を通してください
そして、盲点になりやすいのが自宅の庭でも「浅く埋める」のは危険だという点です。
浅い埋葬で実際に起きること——腐敗の進行にともなって臭気が地表に出る/カラス・ハクビシン・アライグマ・野良猫が掘り返す/雨のあとに土が沈んで露出する/近隣から苦情が入る。掘り返されてしまうと、飼い主にとっていちばんつらい形になります。
庭に埋めること自体は違法ではありません。やり方さえ守れば、費用0円で成立する正当な選択肢です。手順は後述します。
いちばん安いのは自治体の引き取り——申し込み方と、正直な注意点

ほとんどの市区町村が、飼い主からのペットのご遺体の引き取りを受け付けています。費用は無料の自治体から、数千円程度の自治体まで幅がありますが、民間の火葬より確実に安く済みます。
窓口の探し方——検索する言葉を決めておく
担当する部署の名前が自治体ごとに違うため、代表番号にかけると回されて時間がかかります。先に検索して、直通の番号を調べてから電話するほうが早く終わります。
- 「〇〇市 ペット 死亡 引き取り」で検索する——たとえば千葉県八千代市なら「八千代市 ペット 死亡 引き取り」。これで出なければ「〇〇市 動物 死体 収集」「〇〇市 犬 猫 死体 処理」でも同じページに辿り着きます。
- 市の公式サイト(アドレスが .lg.jp のページ)を開く——検索結果の上位には民間のペット火葬業者の広告が並びます。自治体の情報が知りたいときは、公式サイトを見てください。
- 担当課に直接電話する——部署名は環境課・環境政策課・清掃事務所・廃棄物対策課・生活衛生課・保健所のいずれかであることがほとんどです。
電話で聞くべき4つのこと
後悔しないために、依頼を決める前にこの4点を確認してください。
- 費用はいくらか——自宅まで収集に来てもらう場合と、自分で施設へ持ち込む場合とで金額が違い、持ち込みのほうが安い(または無料の)自治体が多くあります。
- どこで、どう焼却されるか——動物専用の炉で焼却して合同の慰霊碑に納める自治体もあれば、一般ごみと同じ清掃工場で処理する自治体もあります。ここは自治体によって本当に違います。
- お骨は返してもらえるか——原則、返骨はありません。「返骨を希望する場合のみ有料で個別対応」としている自治体もまれにあります。
- 受付の曜日と時間——平日の日中のみという自治体が多数派です。土日・祝日・夜間に亡くなった場合は、翌開庁日まで自宅で安置することになります。
ここは正直に書きます。自治体の引き取りは、行政の手続きとしては「一般廃棄物の処理」です。書類にもその言葉が出てきます。安さと引き換えに、この扱いに心情的な抵抗を感じる方は少なくありません。「知らずに頼んで、あとから後悔した」という声も実際にあります。
逆に、事前にそれを知ったうえで選ぶなら、何も間違ってはいません。手を合わせて送り出せば、行政の分類が何であれ、それは供養です。
依頼が決まってからの流れ
電話で確認が済んだら、あとは自治体の指示に従うだけです。おおまかな流れは、どこの市区町村でも大きくは変わりません。
- 箱に納める——段ボール箱で構いません。指定の容器を求められることはほとんどなく、ペットシーツかタオルを敷いて寝かせてあげてください。体液が出ることがあるので、箱の底にビニールを一枚敷いておくと安心です
- 収集に来てもらうか、自分で持ち込むか決める——収集の場合は日時を指定されます。玄関先か、指定された場所に出しておく形が一般的です
- 手数料を払う——現金・納付書・シールの購入など、支払い方法は自治体によって違います。電話のときに聞いておいてください
- 飼い主の氏名と住所を伝える——飼い犬の場合、ここで死亡届の案内をあわせて受けられることがあります
お花やおやつを一緒に入れたい場合は、電話のときに聞いてください。認められる自治体と、ご遺体のみとしている自治体があります。首輪は外して手元に残してください。あとで、いちばんの形見になります。
お金が足りないときの、現実的な4つの手
費用が理由で迷っているなら、選択肢はこの4つです。上から順に安く、下にいくほどお別れの形を整えやすくなります。
| 手段 | 費用 | 返骨 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| ①自治体へ持ち込み | 最も安い(無料の自治体もある) | なし | 車が使えて、平日に動ける |
| ②自治体に収集を依頼 | 無料〜数千円程度 | なし | 高齢・体調不良などで運べない |
| ③民間の合同火葬 | 個別火葬より安い | なし(合同墓で供養) | 火葬という形は取りたい |
| ④分割払い・後払いで個別火葬 | 総額は高いが月々は小さい | あり | 今は無理でも収入の見込みがある |
「分割払いはできますか」と聞いていい
意外に知られていませんが、クレジットカード払い・分割払い・後払いに対応しているペット葬儀社があります。ホームページに書いていない社でも、電話で聞けば案内してくれることがあります。
この質問をすることは、まったく失礼ではありません。むしろ、聞かずに合同火葬を選んで後からお骨が欲しくなるほうが、取り返しがつきません。電話ではこう聞いてください。
「いま費用をまとめて用意するのが難しいのですが、カード払いや分割には対応されていますか。合同火葬だといくらになりますか」
あわせて、総額で聞くことを忘れないでください。骨壺代・出張費・深夜料金・お迎えの距離加算まで含めた金額です。基本料金だけを安く見せて、当日に追加を積み上げる業者が一部にあります。「今すぐ火葬しないと傷みます」と急かしてくる社も、候補から外して構いません。保冷ができていれば、その心配はないからです。
自宅の敷地に埋葬する——費用0円でできる正しいやり方
自分名義の土地があるなら、埋葬は費用のかからない正当な選択肢です。ただし守るべき条件があります。
大前提:埋葬してよいのは「自分の土地」だけ
- 賃貸住宅の庭、社宅、集合住宅の共用部、借地——すべて不可です
- いずれ家を売る・建て替える可能性があるなら、掘り返すことになる場所は避けてください
- 市街化区域や条例で埋葬を制限している地域があります。不安なら市区町村の環境課に一本電話を
穴の深さと場所
| 項目 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 深さ | 最低1m。体格が大きいほど深く | 臭気を地表に出さない・掘り返されない |
| 場所 | 水はけのよい高めの地面 | 水が溜まると分解が進まず臭う |
| 避ける場所 | 水道管・ガス管・浄化槽の上、隣家との境界際、井戸の近く | 工事で掘削される・苦情の原因になる |
| 包むもの | 綿のタオル・木綿の布・無地の紙 | 土に還る素材だけを使う |
| 入れないもの | ビニール袋・プラスチック容器・化繊の毛布・首輪の金具 | 分解せず、何年経ってもそのまま残る |
| 埋め戻し | こんもり盛り土にする | 時間とともに沈むため。平らにすると窪む |
プランターや鉢に埋めるのは避けてください。土の量が足りず分解が進まないうえ、鉢の中で臭気がこもります。
季節による違い
- 夏——腐敗が最も早く進みます。埋葬まで日を空けず、深さは特にしっかり確保してください。
- 梅雨・大雨の直後——土が緩んで沈みやすく、掘り返されるリスクが上がります。数日待てるなら、晴れて土が締まってからのほうが安全です。
- 冬——地域によっては地面が凍り、1mの穴を掘れないことがあります。無理だと分かった時点で、火葬か自治体の引き取りに切り替えてください。
そして現実的な話を。中型犬以上のご遺体を埋葬できる深さの穴を、ひとりで掘るのはかなりの重労働です。体格の大きい子は、無理をせず火葬を選んでください。掘りきれずに浅く埋めることが、いちばん避けたい結果です。
犬は30日以内に死亡届が必要(猫・小動物は不要)
手続きの話です。犬を飼っていた方には、市区町村への死亡届の提出義務があります。狂犬病予防法で定められた手続きで、期限は死亡から30日以内。届出をしないと、翌年度も狂犬病予防注射の案内が届き続けます。
| 手続き | 対象 | 期限 | 窓口・持ち物 |
|---|---|---|---|
| 犬の死亡届 | 登録している犬(義務) | 30日以内 | 市区町村の窓口。鑑札と狂犬病予防注射済票を返却 |
| マイクロチップの死亡届出 | 環境省の登録がある犬・猫 | 30日以内 | オンラインで手続き・手数料なし |
| 猫・うさぎ・ハムスター・鳥など | ― | ― | 死亡届は不要(マイクロチップ登録がある猫を除く) |
| ペット保険の解約 | 契約している方 | 落ち着いてから | 保険会社。未請求の診療分がないか確認 |
死亡届は無料です。多くの自治体で、電話・郵送・オンラインでの受付にも対応しています。窓口へ出向くのが難しい場合は、その旨を伝えれば方法を案内してもらえます。
狂犬病予防法には罰則の規定もあります(20万円以下の罰金)。実際に科されることはまれですが、義務であることに変わりはありません。30日という猶予があるので、お別れが済んでからで構いません。
動物病院や市役所など、亡くなったあとの連絡先の全体像はペットが亡くなったときの連絡先の記事にまとめています。
引き取り・火葬までの間、ご遺体をどうしておくか

役所が開くまで、あるいは費用の算段がつくまで、自宅で待つ時間があります。ここでやることは3つだけで、どれもお金はほとんどかかりません。
- 部屋を涼しくする——直射日光の当たらない部屋へ移し、エアコンで室温を下げます。安置に適した室温は0〜5℃ですが、家庭のエアコンではそこまで下がらないため、保冷剤の併用が前提になります。
- お腹から冷やす——傷みは内臓のあるお腹から進みます。冷やす順番は①お腹 ②首・頭 ③背中。保冷剤はタオルで包んでから当ててください。
- 箱に納める——段ボール箱や発泡スチロール箱で十分です。底にペットシーツかタオルを敷き、その下にビニールシートを敷いておくと床が汚れません。口元やお尻から体液が出ることがありますが、自然な変化です。
保冷剤とエアコンでご自宅に安置できる期間の目安は、夏で1〜2日、冬で2〜3日。この日数を超えそうなら、ドライアイスに切り替えるか、業者の冷蔵保管を検討してください。詳しい手順は保冷剤を使った安置方法の記事と、季節別の日数をまとめた安置期間の記事を参照してください。
遠方の家族が来るまで待ちたい、火葬の日取りを選びたいという事情があるなら、ドライアイスを買い続けるより、レンタルの安置装置を使うほうが結果的に安く収まる場合があります(私たちの「メモリアルキャリー」の対応エリアは、関東一都三県と東海の静岡・愛知です)。
よくある失敗
- 自治体に頼めば火葬してもらえると思い込んでいた——扱いは自治体ごとに異なり、返骨は原則ありません。依頼前に電話で確認してください。
- 土日に亡くなり、窓口が閉まっていたので何もしなかった——待つ間の保冷をしないと、翌開庁日には腐敗が進んでしまいます。冷やすのは、決断より先です。
- 庭に浅く埋めて掘り返された——深さ1mを確保できないなら、埋葬は選ばないでください。
- ビニール袋に入れたまま埋めた——何年経っても分解しません。包むのは綿の布か紙だけにします。
- 基本料金の安さだけで業者を決め、当日に追加請求された——必ず総額で確認し、書面かメールで見積もりを残してもらってください。
- 犬の死亡届を出さないままにした——翌年も注射の案内が届き、そのたびに思い出すことになります。30日以内に済ませてしまうほうが、気持ちの負担も軽くなります。
よくある質問
Q. ペットの遺体を家庭ごみとして集積所に出してもいいですか?
A. 集積所への排出を認めている自治体はまずありません。法律上は一般廃棄物にあたりますが、収集の方法は自治体が定めており、無断で出すと不法投棄に問われる可能性があります。必ず市区町村の窓口に連絡し、指示に従ってください。連絡すれば、引き取りの方法を案内してもらえます。
Q. お金がまったくありません。どうすればいいですか?
A. まず、お住まいの市区町村に電話してください。引き取りが無料の自治体もあり、有料でも数千円程度が目安です。自分で施設へ持ち込めば、さらに安く済むことが多くあります。自分名義の土地があるなら、深さ1m以上での埋葬という費用0円の方法もあります。火葬という形を取りたい場合は、分割払いに対応している葬儀社を電話で探してください。
Q. 河川敷や山に埋めるのは、なぜだめなのですか?
A. 自分の土地ではない場所に動物のご遺体を捨てる行為は、廃棄物処理法の不法投棄にあたり、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金の対象です。加えて、水源の汚染、野生動物による掘り返し、発見者からの通報といった現実的な問題も起きます。費用が理由なら、自治体の引き取りのほうが確実に安全で、金額もほとんど変わりません。
Q. 深夜や休日に亡くなりました。今すぐ何をすればいいですか?
A. 今夜できることは安置だけで、それで十分です。涼しい部屋に移し、タオルで包んだ保冷剤をお腹と頭に当て、箱に納めてください。役所への連絡も業者への電話も翌朝で間に合います。24時間受付のペット葬儀社もありますが、その場で決める必要はありません。
Q. 自治体に引き取りを頼んだら、お骨は返ってきますか?
A. 原則として返ってきません。合同で焼却されるためです。お骨を残したいのであれば、民間の個別火葬を選んでください。合同火葬を選んだあとでお骨が欲しくなっても、取り戻す方法はありません。迷っているなら、そこだけを基準に決めてください。
Q. 犬の死亡届を出さないと、どうなりますか?
A. 狂犬病予防法上の義務で、罰則の規定(20万円以下の罰金)もあります。実務上は、翌年度以降も狂犬病予防注射の案内が届き続けることのほうが負担になります。期限は30日以内、手数料は無料。電話や郵送で受け付ける自治体も多いので、落ち着いてからで構いません。猫や小動物には、この手続きはありません。
捨てる方法を探していた方へ
ここまで読んで、選択肢が3つあることは分かっていただけたと思います。市区町村に電話する。合同火葬を探す。自分の土地に1m掘る。どれを選んでも、間違いではありません。
費用をかけられなかったことを、あとで悔やむ必要はありません。一緒に暮らした時間の価値は、見送りにかけた金額では決まらないからです。最後に手を合わせて、名前を呼んであげてください。それで十分です。
出典・参考にした公的資料
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)(e-Gov法令検索(デジタル庁))
- 動物の死体(収集・手数料)(横浜市)
- ペットが死亡したときは(名古屋市)
- ペットなどが死んだ場合の引き取り(大阪市)
料金・手続きは自治体や事業者によって異なります。最新の内容は各リンク先の公式情報をご確認ください。
火葬までのご安置に不安がある方へ
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