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猫が死んだ後、頭を触るのはダメ?NG行為と正しい触れ方

亡くなった直後にすること
2024年06月03日
悔いのないさよならを…大切な愛猫が亡くなったあとに飼い主がすべきこと

最終更新日:2026年7月23日(内容を全面的に見直しました)

猫が死んだ後、頭を触るのはダメと言われる理由

「頭を触ってはいけない」と言われるのは、頭を持ち上げたり口元を押したりすると、口や鼻から体液が出やすくなるからです。亡くなると全身の筋肉がゆるみ、液体をせき止める力がなくなります。触れること自体が悪いのではなく、持ち上げ方・押し方が問題なのだと考えてください。

なでたい、抱きしめたいという気持ちは自然なものです。この記事では、避けたい触れ方とその理由、そのうえで安心してできる触れ方、さらに火葬までの安置でしてはいけない9つのことをまとめます。すでにやってしまったことがある方のために、あとからできる対処も書いています。

触れてよい場所・避けたい場所の一覧

「どこなら触っていいのか」が分かれば、迷いは減ります。

部位 触れてよいか 理由 触れ方
背中・肩・わき腹 ○ 触れてよい 筋肉と骨に守られ、押しても内容物が動かない 毛並みに沿って、手のひら全体でなでる
のど元・あごの下 ○ 触れてよい 生前いちばん喜んだ場所。押さなければ問題ない 指の腹で軽く。持ち上げない
手足・肉球 ○ 触れてよい 握っても影響はない 硬直後は曲げ伸ばしをしない。握るだけ
頭・耳のあいだ △ なでるのは可 なでるだけなら問題ない。持ち上げると首が反り、口が開いて液が出る 頭は床につけたまま、上からそっとなでる
口のまわり・鼻先 △ 拭くだけ 変化が最も出やすい。押すと中のものが出る ガーゼやコットンで押さえるように拭く。こすらない
お腹・胸 △ 押さない 押すと胃の内容物が口へ上がってくる 手を添えるだけ。体重をかけない
目・まぶた ✕ いじらない 乾燥した角膜は傷つきやすい 閉じなければ、そのままでよい

なぜ頭と口のまわりは気をつけるのか——3つの理由

1. 全身の筋肉がゆるみ、せき止める力がなくなる

生きているあいだ、体液は筋肉の緊張と弁の働きで内側に保たれています。亡くなるとその力が失われ、口・鼻・肛門から液体が出やすい状態になります。これは体の構造上の変化であって、苦しんだしるしでも、体調が悪かったせいでもありません。

2. 頭を持ち上げると、首が反って口が開く

猫の頭部は体に比べて重く、首は細くできています。頭だけをつかんで持ち上げると、首が後ろに反り返り、あごが開きます。そこへ気道や食道にたまっていた液が流れ出てきます。「頭を触ったらダメ」と言われるのは、この動きを避けるためです。

頭を床や毛布につけたまま、上からなでる分には何も起きません。問題は「なでること」ではなく「持ち上げること」です。

3. お腹や胸を押すと、内容物が上がってくる

抱きしめたときに胸やお腹が圧迫されると、胃の中のものが食道を通って口へ戻ってくることがあります。亡くなる直前まで食べていた子ほど起こりやすくなります。抱くこと自体は構いませんが、体を締めつけないでください。

それでも出てしまったときは

あわてず、ガーゼかティッシュで押さえるように拭き取り、口元と鼻先に乾いたコットンを軽くあてておきます。体の下にはペットシーツを敷いておくと、あとの手間が減ります。出てしまったこと自体で、お姿が損なわれることはありません。においが気になるときは、部屋の換気と冷却を強めてください。

「触ってはいけない」わけではありません

ここまで避けたいことを書いてきましたが、触れること自体は、何ひとつ悪いことではありません。火葬までの数日は、手で触れられる最後の時間です。遠慮する必要はありません。

タオル越しに、毛並みに沿って

気になるときは、薄手のタオルやガーゼを一枚かぶせ、その上からなでてください。直接でも問題はありませんが、布を一枚はさむと力が入りすぎず、毛が乱れません。方向は頭から尾へ、毛並みに沿って。逆なでは毛が立ち、あとで整えにくくなります。

強さは、生前に喜んでいたときと同じで構いません。押しこむような力だけ避ければ十分です。

抱き上げるときは、体全体を支える

抱き上げるときは、片手を胸の下(前脚のつけ根)、もう片手をお尻の下に入れ、頭が下がらないように腕で支えます。背中を水平に保ったまま、ゆっくり持ち上げてください。首から先が垂れ下がらなければ、口から液が出ることはほとんどありません。

移動させるときは、抱えるよりタオルごと持ち上げるほうが安全です。体の下に大きめのバスタオルを敷いておき、四隅を持てば、姿勢を崩さずに運べます。

そばで眠ることもできます

最後の夜を一緒に過ごしたい方も多くいらっしゃいます。冷却を切らさないこと、寝返りで体を圧迫しないことに気をつければ、同じ部屋で、あるいはすぐ隣で眠ることに問題はありません。亡くなった猫と一緒に寝てよいのかで、期間と注意点をまとめています。

子どもに触らせてもいいですか

触らせて構いません。「怖いから見せない」という配慮が、あとになって「お別れをさせてもらえなかった」という後悔に変わることがあります。手を洗ってから、背中を毛並みに沿ってなでる——それだけ伝えれば十分です。

言い方には気をつけてください。「眠っている」「遠くへ行った」と言い換えると、あとで事実を知ったときに嘘だったと感じさせてしまいます。そのままの言葉で伝えるほうが、子どもは受け止められます。いやだと言う子には無理に見せません。

猫の安置でしてはいけない9つのこと

1. 硬直した体を、無理に伸ばす・曲げる

猫の死後硬直は、亡くなってからおよそ1〜3時間で、あご・首・まぶたなど小さな筋肉から始まります。硬くなってから力ずくで手足を動かすと、関節が外れたり、骨が折れたりします。骨折した部分は皮膚の内側で変形し、あとから元に戻せません。

姿勢を整えるのは、硬直が始まる前——できれば亡くなってから1〜2時間以内です。間に合わなかった場合は、そのままの姿勢で入る大きさの箱を用意してください。硬直は死後1〜3日かけて自然に解けます。解けてから、あらためて整えられます。硬直の進み方は猫の死後硬直はいつから始まり、いつ解けるのかにまとめています。

2. 早すぎる納棺

亡くなってすぐ箱に入れて蓋を閉じてしまうと、二つの問題が起きます。

ひとつは、まだ体液が出る時期だということ。閉じた箱の中で液がたまり、下に敷いた布が濡れたまま放置されます。水分は腐敗を早めます。もうひとつは、姿勢を直すタイミングを失うことです。硬直が始まる前に「これでよかったか」と見直せる時間が、箱を閉じると消えます。

箱に寝かせるのは構いません。ただし蓋は火葬の直前まで開けたままにし、少なくとも半日は様子を見られる状態にしておいてください。

3. 目を無理に閉じようとする

まぶたは、上まぶたを指の腹で下方向にゆっくりなでると閉じることがあります。数回試して閉じなければ、そこでやめてください。

押しつけたり、テープや接着剤で留めたりするのは避けます。角膜は時間とともに乾いて傷つきやすくなっており、こすると白く濁ります。目が開いたままでも、火葬のときに困ることはありません。閉じないのは、その子の目のかたちの問題であって、飼い主さんの手際のせいではありません。

4. 体を洗う・濡らす

「きれいにしてあげたい」という気持ちからシャンプーをしてしまう方がいますが、これは避けてください。水分は腐敗を進める最大の要因です。乾かしきれなかった毛の根元から傷みが始まります。

清拭は、ぬるま湯で湿らせて固く絞ったタオルで拭くだけにします。汚れやすいのは口のまわり、目やに、お尻、足の裏です。拭いたあとは乾いたタオルで水気を取り、ブラシか手ぐしで毛並みを整えてください。

5. エアコンを切る

安置している部屋の冷房を止めてしまうのは、夏場では致命的です。外出時や就寝時も、つけたままにしてください。電気代を惜しむ場面ではありません。

ご遺体の安置に適した室温は0〜5℃ですが、一般家庭のエアコンは16〜18℃前後までしか下がりません。冷房だけでは足りず、保冷剤やドライアイスとの併用が前提になります。冷房を最低設定にし、カーテンを閉め、直射日光と暖房器具、家電の排熱から離れた場所を選んでください。冷風が直接当たると乾燥が進むため、風向きは体から外します。

6. 保冷剤やドライアイスを、直接当てる

保冷剤を毛に直接当てると、結露でお体が濡れ、かえって腐敗が早まります。必ずタオルで包んでから当ててください。ドライアイスは表面が−78.5℃で、直接触れると患部が黒く変色します。新聞紙やタオルで包んでから使い、素手では扱わず、必ず換気してください。密閉容器に入れると破裂します。

猫(10kg未満)の目安は、同時に当てるのが4〜6個、交換で回すために用意するのが8〜12個です。ハードタイプ1個350〜500gを前提とした数で、30〜50gのソフトタイプでは必要数が大きく変わります。交換は夏で3〜4時間おき、冬で6時間おき。当てる場所は猫を冷やす場所はお腹と頭で詳しく解説しています。

7. ビニールで密閉する

においを抑えようとポリ袋やラップで全身を包むと、湿気がこもって内側が結露し、傷みが早まります。包むならタオルか毛布です。においが気になるときは、密閉ではなく、換気と冷却を強めるほうが効きます。

8. ノミやダニを、素手で払う

体温が下がると、寄生していたノミやダニが体表に出てきます。外に出ていた猫や、長く闘病していた子でよく見られます。驚かれるかもしれませんが、これは自然に起こることです。

素手でつぶさないでください。まずお体をバスタオルで包み、ノミをタオル側に移します。そのタオルはポリ袋に入れて口を縛り、そのまま処分します。殺虫スプレーをお体に直接かけるのは避けてください。毛が濡れ、腐敗を早めます。

9. 確認をとらずに、庭へ埋める

自宅の敷地に埋めること自体は禁じられていません。ただし公園・河川敷・山林・他人の土地に埋めるのは、廃棄物処理法に触れます。自宅の庭に埋める場合も、浅く埋めるとにおいが出たり、野生動物に掘り返されたりします。集合住宅や借家では、そもそも土地の権利者の許可が要ります。

火葬にするか埋葬にするかで迷っているうちに日数が過ぎることが多いため、まずは冷やしはじめて、そのあいだに決めてください。自治体への引き取り依頼を含む選択肢はペットのご遺体の引き取り・処理方法にまとめています。

これだけは守りたい数値

項目 目安 外れるとどうなるか
姿勢を整える期限 亡くなってから1〜2時間以内 硬直が始まり、手足も目も動かせなくなる
安置する室温 0〜5℃(7日以上なら0〜2℃) 高いほど腐敗が早い。家庭の冷房だけでは届かない
保冷剤の数(10kg未満) 同時に4〜6個/用意は8〜12個 少ないとお腹から傷む。交換分がないと夜に切れる
保冷剤の交換頻度 3〜4時間おき/冬6時間おき とけたまま放置すると冷却が途切れる
保冷剤で安置できる日数 1〜2日/冬2〜3日 超えると膨らみとにおいが出る
ドライアイスの量(猫) 1日あたり3〜5kg・1日1回交換 少ないと持たない。素手・密閉は厳禁

火葬まで3日以上空くなら、保冷剤だけでは足りません。ドライアイスに切り替えるか、業者の冷蔵保管、あるいは安置装置のレンタルを検討してください。

SNSに載せる前に、少しだけ考えたいこと

投稿すること自体は、悪いことではありません。同じ経験をした人からの言葉に救われる方は実際にいます。ただ、投稿する前に次の3点だけ確認してみてください。

  • 1週間後の自分が見て、つらくないか。タイムラインには残り続けます。悲しみが最も強い時間に書いた文章は、あとで読み返せないことがあります
  • お姿の写真を、公開範囲を絞らずに出すのか。亡くなったお姿の写真は、見た人が受け止めきれないことがあります。鍵つきアカウントや、家族だけのアルバムという選択肢もあります
  • 心ない言葉が返ってきたときに、耐えられる状態か。「もっと早く病院に行っていれば」といった返信が届くことがあります。返信欄を閉じてから投稿する、という方法もあります

撮ること自体は、ためらわなくて大丈夫です。あとになって「写真を撮っておけばよかった」と悔やむ方のほうが、はるかに多くいらっしゃいます。撮って手元に置き、公開するかどうかは別に決めれば十分です。

「気づいてあげられなくてごめん」と思っている方へ

猫は、体調が悪いことを見せない動物です。捕食される側の本能として、弱っている様子を隠します。食欲が落ちても、いつもの場所で丸くなっていれば、外からは分かりません。発見が遅れるのは、猫の習性であって、飼い主さんの落ち度ではありません。健康診断でも見つからない病気があり、獣医師でも触診だけでは気づけないことがあります。

それでも「あのとき」を繰り返し思い返してしまうときは、頭の中で回すよりも、紙に書き出すほうが早く整理がつきます。

  • 後悔している場面を、思いつくまま具体的に書く(「木曜の夜、ごはんを残したのに様子を見た」など)
  • その一つひとつに、そのとき本当に選べた別の行動があったかを書き足す
  • 選べたものは今後に生かし、選べなかったものは「選べなかった」と書いて線を引く

多くの場合、「選べなかった」に分類される項目のほうが多くなります。書き出すのがつらいときは、誰かに話すだけでも構いません。数日たっても眠れない、食事が取れない、仕事に行けないという状態が続くなら、ペットロス専門のカウンセリングや、心療内科という選択肢もあります。

謝りたい気持ちがあるなら、そのまま伝えてください。手紙を書いて棺に入れるご家族も多くいらっしゃいます。声に出して名前を呼んで、話しかけていただいて構いません。

もうやってしまった、というときの対処

やってしまったこと いま起きていること 今からできること
頭を持ち上げて、口から液が出た 体液が出ただけ。お姿は損なわれていない ガーゼで押さえて拭き、口元にコットンを当てる。下にペットシーツを敷く
硬直した手足を曲げようとした 関節や骨を痛めている可能性がある それ以上動かさない。硬直は1〜3日で解けるので、解けてから整える
体を洗ってしまった 毛の根元に水分が残り、腐敗が早まる 乾いたタオルで水気を吸い、冷房と保冷剤を強める。火葬を前倒しする
保冷剤を直接当てていた 結露で毛が濡れている いったん外して水気を拭き、タオルで包み直して当てる
半日以上、冷やさずにいた 夏なら腐敗が始まっている 今すぐお腹から冷やす。においや膨らみがあれば火葬を早める

どれも、取り返しがつかないものではありません。気づいた時点でひとつ手を打てば、火葬まで十分にきれいなお姿を保てます。

よくある質問

Q. 猫が死んだ後、頭を触ったらダメというのは本当ですか?

なでるのは問題ありません。避けたいのは頭だけをつかんで持ち上げることです。首が反り返って口が開き、たまっていた液が流れ出てきます。頭を床や毛布につけたまま、上からそっとなでてあげてください。

Q. 抱っこしたら口から液体が出ました。何か悪いことをしましたか?

していません。亡くなると筋肉がゆるみ、液体を止める力がなくなるため、体勢が変われば出てくることがあります。ガーゼで押さえるように拭き取り、口元に乾いたコットンを軽くあてておいてください。次に抱くときは、胸の下とお尻の下を両手で支え、頭が下がらないようにします。

Q. 死後硬直が解けて体が動きました。生き返ったのでしょうか?

解硬(かいこう)という自然な変化で、生き返ったわけではありません。硬直していた筋肉がゆるむため、口やまぶたが開いたり、手足の位置が変わったり、表情がやわらいで見えたりします。硬直は亡くなった体でしか起こらないため、硬くなったこと自体が旅立ちのしるしでもあります。

Q. 猫のご遺体は、何日くらい家に置いておけますか?

保冷剤と冷房で、夏は1〜2日、冬でも2〜3日が目安です。それ以上かかる場合は、ドライアイスを毎日補充する(猫なら1日3〜5kg)、業者の冷蔵保管を使う、安置装置をレンタルする、といった方法に切り替えます。

Q. 亡くなった猫にお花やおやつを供えてもいいですか?

構いません。ただし棺に入れるものは、火葬業者によって制限があります。プラスチック、金属、ガラス、水分の多い果物などは断られることが多いため、火葬の予約をするときに確認してください。生花は本数より、茎を短く切って納めることのほうが大切です。

Q. メモリアルキャリーとはどのようなサービスですか?

火葬までのあいだ、ご自宅でご遺体を安置するための装置をレンタルするサービスです。ドライアイスも保冷剤の交換も不要で、凍らせないため、きれいなお姿のまま最長20日間お過ごしいただけます。対応エリアは関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)と東海(静岡・愛知)です。ご相談は0120-651-665で24時間承っています。

触れることを、ためらわないでください

この記事では避けたいことを並べましたが、覚えていただきたいのは「持ち上げない・押さない・濡らさない」の3つだけです。それさえ守れば、なでても、握っても、そばで眠っても構いません。

火葬までの数日は、手で触れられる最後の時間です。冷たくなったからといって、遠ざける必要はありません。毛並みに沿って手を動かしながら、名前を呼んであげてください。

この記事を書いた人:メモリアルキャリー編集部
ペットのご遺体安置装置「メモリアルキャリー」を運営する株式会社ペトリーの編集部です。ご家族からのご相談と、実際のご安置の現場で得た知見をもとに記事を作成しています。

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