ペットの遺体は冷蔵庫・冷凍庫で安置可能?メリットやデメリットを解説!
ペットとの別れは突然やってきます。
もし、ペットが亡くなってしまった場合、まずすべきことは ペットの遺体を安置すること です。
しかし、温暖化で夏だけでなく秋も暑さを感じる昨今、遺体を部屋に安置すると腐敗などが起こる可能性もあります。
これは小動物などのペットで特に顕著です。
そんなペットの遺体を安置するのに利用したいのが 冷蔵庫 です。
今回は、冷蔵庫でペットを安置する方法について解説しましょう。
ペットの遺体を冷蔵庫・冷凍庫で安置するメリット
冷蔵庫に入るサイズのペットの場合、実は冷蔵庫や冷凍庫に安置することは意外なメリットも多くあります。
まず、一定の温度が保たれることです。
冷蔵庫や冷凍庫は設定された温度まで内部を冷やし、それを保冷する機能に優れています。
これによって腐敗を遅らせることが可能です。
次に冷蔵庫の冷却保冷機能によって人の手でドライアイスを交換するなどの手間が必要なくなります。
ドライアイスは入手がしにくく、しかもある程度費用も発生しますが、冷蔵庫ならそういった入手性や費用の問題もありません。
ペットの遺体を冷蔵庫・冷凍庫で安置するデメリット
どちらかといえば、ペットの遺体を冷蔵庫や冷凍庫に安置することはデメリットが多い傾向です。
まず、食材と一緒に安置することへ抵抗を感じるということが挙げられます。
そもそもペットの遺体を冷蔵庫に安置することは衛生面や心理面において、かなりマイナスの要因となりやすい傾向です。
自分や家族が納得行かなければ避けた方が無難といえます。
次にサイズが合わないことも多いということです。
モルモットやハムスタークラスなら問題ありませんが、犬や猫をアンチするのは困難です。
さらに入ったとしても長期間保管すると霜がついたり、遺体が冷却により破損することもあります。
可能であれば一時的な手段として利用するのをおすすめします。
ペットの遺体の安置方法をご紹介
ペットのサイズや心理的、衛生的な面で冷蔵庫に保管できない場合、きちんとした方法で遺体を安置することをおすすめします。
ここでは、ペットを安置するために必要なものや手順、目安となる保存期間について解説します。
ペットの遺体を安置する際に必要な物は?
ペットの遺体を安置する際に必要なものとして、まず箱や棺桶が挙げられます。
ペットの遺体をきちんとした形で安置するには箱や棺桶に入れて置くことがポイントです。
次にティッシュやコットンなどを用意し、遺体の汚物や体液といった液体、汚れをふき取ります。
このほか毛並みを整えるブラシ、遺体の体液などを吸収するペットシーツや新聞紙、遺体を包むバスタオルなども重要です。
また、遺体の腐敗を遅らせるためにドライアイス、なければ保冷剤を用意しましょう。
ペットの遺体を安置する手順は?
安置するための道具などを用意したら、次は実際に安置していきます。
ここでは、体のたたみ方から保冷材の設置方法、さらに供養の仕方などペットの遺体の安置方法をステップごとにそれぞれ手順を踏んで解説していきます。
手足を胸の方に畳む
最初にペットを寝かせて、手足を胸の方にたたみます。
これによって棺桶や箱に入れやすくなるだけでなく、保冷剤やドライアイスなど腐敗を遅らせるためのアイテムで効率よく体全体を冷やせるというメリットがあります。
姿勢を整えるのは死後硬直が始まる死後2時間以前に行っておくのがポイントです。
死後硬直が始まってしまうと、そのまま体が固まり、手では折り曲げられなくなるためです。
眠っているようなポーズをイメージして遺体の手足をそっと内側にまげて体全体を丸めているような姿勢にしましょう。
体全体を拭いて毛並みを整える
次にペットの体をきれいにしていきます。
ペットは亡くなると、出血や排泄物など体液が流れ出てくることもあります。
放置していていれば徐々に排出量も減りますが、遺体が汚れないように先ほど紹介したティッシュやコットンなどでこまめにふき取りましょう。
場合によっては排出している部分にコットンなどを詰めてしまうことも有効です。
その後、生前使用していたブラシを用意して毛並みを整え、体をきれいに処置するようにしましょう。
保冷剤を置いて棺に納める
ペットの遺体の身体を整えたら、次は棺桶や箱に入れて腐敗を防ぐためにドライアイスや保冷剤を入れ、しっかり冷やします。
そのまま置いてしまうと、ペットと保冷剤やドライアイスがくっついてしまうので、タオルなどで包んで使いましょう。
置く場所は腐敗しやすいおなか、頭を中心にする形で進めます。
また、それら以外にも首や背中にも当てて全体を冷やすようにします。
目安としては氷が数時間、保冷剤は最大6時間、ドライアイスは10時間以上です。
氷は一時的なもので、それ以降は保冷剤やドライアイスを使って十分冷やしましょう。
お供えをして気持ちを伝える
保冷の措置まで完了したら、供養を行います。
生前気に入っていたおやつやおもちゃを近くにおいて供養するようにします。
ただ、おやつについては注意が必要です。
ペットの腐敗を促進させてしまうようなものを避け、保冷の必要がないおやつを用意します。
また、生花、木製などのおもちゃ(プラスティックやゴムは火葬時有害なガスが出るので禁止)をなども棺や箱へ入れるようにします。
後で取り出すことを避けるため、なるべく葬儀業者に入れてはいけないものを確認しておくのがおすすめです。
ペットの遺体の保存期間の目安は?
最後にペットの遺体の保存期間について、その目安を解説します。
ここではドライアイスを利用した場合の保存期間の目安をはじめ、手軽に入手できる保冷剤を利用した
場合の保存期間についても解説します。
それぞれどの程度保存できるかチェックしておきましょう。
ドライアイスを利用した場合
ドライアイスを利用したペットの遺体の安置はある意味かなり長期にわたって保存が可能になります。
ドライアイスは強力な保冷能力があるため、夏場は最大1週間、冬場なら10日程度保存できます。
しかもある程度大きなドライアイスを用意すれば2日間交換なしでも保存できます。
さらに発泡スチロールの箱に遺体を安置すれば、より効率的な保存が可能です。
ただ、大型のペットの場合は20キロ程度用意する必要があること、手で直接触らないことなど管理や量に注意が必要です。
保冷剤を利用した場合
保冷材を利用した場合は、そこまで長期の保存が期待できません。
まず夏場では最大でも数日、冬場でも4日程度です。
ペットの遺体を十分冷やせないことや持続時間が短いことなど、あくまで葬儀業者が来るまでの一時的な処置です。
また、ドライアイスを取り寄せるまでのつなぎとして利用する方法が適しているといえます。
取り扱いしやすいアイテムではあるものの、保存期間についてはそこまで期待できるものではない点に注意しましょう。
まとめ
サイズ面や気持ちの面、衛生面さえ注意すれば、ペットの遺体を冷蔵庫に安置することは問題ありません。
しかし、今回紹介したようにいくつか弊害もあります。
そのような問題を起こさないためにも今回はペットの安置方法もまとめました。
解説した手順で注意深くペットを安置させれば、きっとペットも安らかに眠れるはずです。
また、丁寧に送り出すことで気持ちの整理もつくため、紹介した方法を参考に、きちんとペットの遺体を案資するようにしましょう。