ご自宅でペットが亡くなったら、飼い主さんはその遺体を弔ってあげなければいけません。

しかし、火葬の手配や葬儀の準備などに時間がかかってしまうと、遺体は腐敗がはじまってしまいます。

そんなときに役立つのが、ドライアイスです。

今回は、遺体の安置するために重要なドライアイスについて説明します。

大切なペットを綺麗なまま送ってあげるためにも、ぜひ参考にしてください。

ペットが亡くなったら火葬・葬儀までドライアイスで遺体を安置しよう

生き物は死亡して免疫機能が停止すると、遺体がバクテリアや自身の消化酵素などによって分解されていきます。

これが、腐敗です。

ペットのお葬式を挙げる前に遺体が腐ってしまうのは、誰しもが避けたいところでしょう。

それを防止するためにも、ドライアイスの使用は大切です。

ペットの遺体安置に必要なドライアイスはどこで販売している？

ドライアイスは、コンビニやスーパーなどの身近なお店では販売していません。

ケーキ屋やアイス屋などでは商品が溶けるのを防止するために付けてもらえることがありますが、ドライアイスのみでの販売はおこなっていません。

比較的手軽なのは、インターネット通販になるでしょう。

送料がかかり即日での入手も難しいですが、あらかじめまとまった量を用意しておくのは簡単です。

近隣に葬儀屋があれば、尋ねてみるのもいいかもしれません。

ペット、人間問わず、遺体を安置するためのドライアイスを販売していることもあります。

ペットの火葬・葬儀までにドライアイスが必要な理由

上でも述べたように、生き物は死後しばらくすると腐敗が始まります。

死亡したあとすぐに火葬ができればいいのですが、諸々の支度や連絡を考えると、それは難しいでしょう。

そのため、葬儀までに遺体が腐らないようにするための処置が必要になります。

腐敗は温度によって進行の早さが異なるため、低温を保つことが好ましいです。

しかし、氷や小さな保冷剤では保冷力が足りず、また溶けて遺体を汚してしまいます。

ドライアイスが使われるのは、温度をより低く保つことができて、溶けても昇華して二酸化炭素へと変わっていくためです。

ペットの遺体を安置する時のドライアイスの置き方と注意点

ドライアイスには、より効率的な置き方や、使用上の注意事項があります。

－79度という非常に冷たい物体は、そのまま触れると凍傷を起こしてしまいます。

遺体を冷やすために置くときには、薄手のタオルなどに包んだうえで置きましょう。

また、優先的に冷やすのは腐敗の進行が早い部位になります。

具体的には、お腹や背中、頭のそばにドライアイスを置くことで、腐敗を効率的におさえることができます。

ドライアイスでペットの遺体を冷やす前にすべきこと

遺体を安置する際、ドライアイスで保冷するのは最初にすることではありません。

その前に、まずは遺体の状態を整えることになるでしょう。

ここからは、ペットの遺体を安置する手順を、順を追って解説します。

死後硬直の前に体勢に整える

生き物は死亡した直後に一度弛緩しますが、そのあとには筋肉や関節が硬直します。

これは、死後硬直という現象です。

死後硬直が始まってしまうと、遺体の姿勢を変えることは困難になります。

その前に、棺や箱に納めやすい姿勢に変えましょう。

手足を畳んだ、眠っているような体勢が理想です。

もしすでに関節が固まっていた場合は、無理やり動かしてはいけません。

遺体を損壊する可能性があります。

タオルやシートで清拭する

死後硬直の前に姿勢を整えたら、次は綺麗に拭き清めましょう。

固く絞ったタオルやペット用のボディシートなどで汚れを落としてから、ブラシで毛並みを整えます。

体が弛緩した影響で、尿やよだれなどが漏れ出していることもあります。

そのような場合でも、落ち着いて排泄物を拭き取ってあげましょう。

また、体を拭いたあとに濡らしたままにしてはいけません。

体が濡れていると、腐敗が進行する原因になってしまいます。

棺や箱に納める

体を綺麗にしたら、あらかじなど用意しておいた棺に納めます。

ペット用の棺は、通販サイト等で購入することができます。

サイズや付属品を確かめながら、適切なものを用意しておきましょう。

また、棺がない場合には段ボール箱で代用することもできます。

いずれの場合も、そのまま火葬用の炉に入れることを考慮して選びましょう。

ドライアイスを入れるのは、ペットを棺に入れてからです。

お腹や背中、頭などの近くに、直接触れさせないようにタオルなどに包んで入れてあげます。

まとめ

ペットが亡くなったとき、飼い主さんは深く悲しみ、ときには戸惑って何をすればいいのかもわからなくなります。

そんなときのためにも、事前にある程度の用意をしておくことは重要です。

特に棺やドライアイスなどは手に入れづらく、前もって準備しておかないといけません。

ペットの死が近づいている実感は、目をそらしたいものです。

それでも、旅立つペットを綺麗なまま送ってあげるために、飼い主さんはしっかりと支度をしておいてあげましょう。