ペットが弱ってきてるサインとは?見逃せない症状や兆候~お別れまで飼い主ができること~
あまり遊ばなくなった、お散歩に行かなくなった、食欲がなくなった…。
ペットの様子がいつもと違うなと感じたときは、注意深く観察しましょう。
それはもしかしたら、見過ごしてはいけない、ペットが弱ってきているサインかもしれません。
元気だった頃と同じように暮らせなくなれば、通院や介護はもちろん、場合によってはお別れも…。
そして何よりも、いざというときのために、飼い主さんの心の準備が必要になります。
今回は、老化や病気によって弱ったペットの特徴について解説します。
老いや病は避けられないものです。
飼い主さんも大切なペットも必要以上に苦しんでしまわないためにも、ぜひ参考にしてください。
ペットが弱ってきている?最期が近づいている6つのサイン・症状
何かの発作やケガではない限り、最期が近づいたペットは緩やかに弱っていきます。
しかし、普段とは様子が違っていても、一見しただけでは老いや病気とは判別できないかもしれません。
また、動物によっては、弱っている姿を見せることを隠そうとするため、飼い主さんが気付くのがより遅れることもあります。
そうした場合でもペットの異常にいち早く気付いてあげられるように。
ここからは、ペットの最後が近づいているときに見られるサインについて紹介します。
食欲の低下・まったく食べなくなる
今までと同じ量をあげているのに、ご飯を食べ残すことが増えた。
あるいは、まったく食べなくなってしまった。
そのような食欲の減退は、比較的わかりやすい、弱っているサインです。
一食だけ食事量が減っただけならば単純に気分の問題かもしれませんが、丸一日食欲がないように感じられたら注意が必要。
食事を摂らなくなってしまえば、それが原因になってさらに弱ってしまいます。
様子がおかしいな、と思ったらすぐに病院を受診しましょう。
また、普段どれくらいご飯をあげているのかがわかっていないと、食事量の変化もわかりません。
病気などに関係なく、ご飯をあげるときには飼い主さんがしっかりと量を管理してあげましょう。
トイレの失敗・おしっこが出なくなる
トイレはペットシーツなどの決まった場所でできていたのに、急に関係ない場所でするようになってしまった。
それは、老化によって体が衰えているせいかもしれません。
足腰が弱ってそこまで行けなかったり、場所がよくわからなくなってしまう。
その結果として、今まで通りにトイレができなくなってしまうのです。
オシッコやウンチを片付けなければいけないこともあり、飼い主さんはトイレの失敗を叱ろうとするかもしれません。
しかし、その前にまずは、ペットの体調不良を気にしましょう。
また、逆にトイレをまったくしなくなったときも注意が必要です。
排泄は身体の正常な機能であり、それをしなくなるというのは、なんらかの異常がある証拠となります。
活動量の低下・寝ている時間が長くなる
お散歩の時間になっても出かけようとしない、もしくは、ずっと寝てばかりいる。
以前よりも活動的ではなくなったと思ったら、それは、加齢や病気のせいかもしれません。
ペットも人と同じく、関節や筋肉が衰えると動くのが面倒になってしまいます。
また、体力を温存しようと眠る時間も増えます。
多少の運動は健康のために大切ですが、無理やり動かそうとすると、弱った体には負担をかけて苦しませてしまうかもしれません。
寝てばかりいるなと思ってもそっとしておいてあげましょう。
目を覚まして、元気があるようならば、そのときに遊んであげてください。
徘徊・夜泣き
人と同じように、年を取った動物も認知機能の低下が起こります。
そのため、夜中に突然うろうろし始めたり、何度も繰り返し鳴き続けたり、認知症のような行動を起こすこともあります。
まずは、不安を解消するために飼い主さんが寄り添ってあげてみてください。
それでも夜泣きを続ける場合は、トイレや食事などを求めている可能性もあります。
ひとつひとつ、ペットが何を求めているのか確かめてあげましょう。
また、徘徊や夜泣きといった行動は、飼い主さんへの負担も大きいものです。
それらの行動が見られたらできるだけ早く病院を受診して、獣医のアドバイスを受けるようにしましょう。
ペットが弱ってきていると感じたら?飼い主ができること
では、もしペットが弱っているサインを見つけたとき、飼い主さんは、どうすればいいのでしょうか。
真っ先にやったほうがいいことは、動物病院を受診することです。
弱っているとはいっても、その原因まではわからないことが多いでしょう。
例えばご飯を食べないと気付いたとして、その理由は加齢のせいかもしれませんが、病気で内臓が弱っている、あるいは口の中をケガしているだけかもしれません。
ペットのために、次は何をしたらいいのか。
それは、獣医に正しい判断をしてもらったうえで考えましょう。
一番危険なのは、素人判断で決めつけてしまうことです。
適切な看護・介護
動物病院で診断を受けてペットの最期が近いことが確認されたら、多くの場合は自宅での介護や看護が始まります。
思い通りに動けなくなってしまったペットの介護は、楽なことではありません。
トイレや食事の世話など、人間の介護と同じように根気強く寄り添って世話をすることが必要になります。
もしそれが飼い主さんの限界を越える負担であると思ったら、ペットを預けることができるペット介護施設や老犬ホームを探すのも一つの手です。
できるだけ自分でペットの世話をしてあげたいという思いは大切ですが、人の手を借りるのは決して悪いことではありません。
スキンシップや一緒の時間を増やす
ずっと一緒に暮らしてきたペットが弱っている姿は見ているだけでも辛く、目を逸らしたくなるかもしれません。
しかし、そんなときこそ飼い主さんは大切なペットに寄り添ってあげましょう。
弱っているときに不安になるのは、ペットも同じです。
ひとりにするよりも、信頼のおける飼い主さんがそばにいてくれるほうが心は安らぐでしょう。
日々、これが最後の思い出つくりかもしれないと思いながら、大切にペットとの時間を過ごしましょう。
死後の火葬・供養までの手順・方法を学んでおく
ペットとのお別れが近づいていると感じたら、あらかじめ火葬や供養の方法を調べておきましょう。
業者への連絡や遺体の安置など、亡くなってからしなければいけないこともたくさんあります。
それらの準備を冷静ではない状態でおこなうのはとても大変です。
特に、棺や遺体安置用のドライアイスなどは、亡くなる前から用意しておいたほうがいいでしょう。
それは、ペットが最期のときを迎えるまで、飼い主さんが段階を踏んで心の準備をすることにもつながります。
まとめ
動物たちは自分の不調を言葉を訴えられないので、調子が悪いときには、飼い主さんが気付くしかありません。
そのためには、普段からペットの様子をしっかりと見ていてあげる必要があります。
食事やトイレ、遊んでいるときなど、些細な異常も見逃さないようにしてあげましょう。
日頃ペットと過ごす時間を大切にすることが、飼い主さんとペット両方のためにもなるのです。